喜んでくれる人
届けたい人がいてこそ
生まれる作品

伊藤 智子さん

フェルトプロデューサー

プロフィール:伊藤 智子(いとう ともこ)/フェルトプロデューサー。1963年2月17日生まれ。愛知工業高校デザイン科卒業。フェルト生地を使った創作活動のほか、パステルNAGOMIアート準インストラクター、TCカラーセラピストとして活動。
また、チャイルドマインダーの資格を活かし、トワイライトスクールの職員なども勤める。
[Joy!] https://www.facebook.com/pages/Joy/548896811864530

初対面です…違う。違う。容姿が違う。

長谷川智ちゃんは、僕の後輩のコンサルタントに初めて保険を任せてくれたお客様だったんだよね。

伊藤そうそう、林君はものすごく親身になってくれる子で。考え方も面白いし、しっかりしているし、人との接し方とかすごく尊敬するし。どうしてそんな風にできるの?って聞いてみたら、先輩(優さん)の影響なんだよって教えてもらって。そしたらその先輩に会ってみたくなるじゃない!!で、保険のコンサルティングの時に同席してもらって、初めて会う事ができて、話して「やっぱり面白い!」って思ったの。しかも、初対面じゃないって事がわかって!優さんが1度、私のテニスのコーチをしてくれていたんですよね。

長谷川初め全然気が付かなかったよね?絶対に忘れてたよね?

伊藤いやいや、あれは忘れてたっていうか気がつかないでしょう!あの頃と全然違ってたし!!まるで別人だったもん。

長谷川うん。よく言われる。10年ぶりに会った生徒さんに「長谷川です」って名乗ってるのに「私は長谷川コーチを知っていますが、あなたじゃありません!」ってキッパリ言われた事もある(笑)

子どもも大人も
「うきうき」「わくわく」してほしい。

長谷川僕が、智ちゃんのフェルト作品を見たのは「お弁当」が初めてだったんだけど、本当によくできていて、可愛いくて、娘が喜ぶだろうなぁ~って。実際、渡したらものすごく喜んでた!フェルト作品をつくり始めたきっかけってあるの?

伊藤もともとデザインの勉強をしたり、モノを作る事は好きだったんだけど、チャイルドマインダーという資格を取って、託児所やトワイライトスクールで働き始めて、子ども達と接するようになった時に、子ども達に楽しく遊んでもらいたいなって思って「お弁当」を作ったの。そのあとから作ったフェルト作品も、子ども達に「うきうき」「わくわく」しながら遊んで欲しい、という想いで作ってる。だから、”フェルト”と”子ども達との関わり”というのは私の中でセットなんです。

長谷川ただ、好きだから作り始めたとか、得意なモノが可愛いフェルト作品だからじゃなくて遊んでもらいたい、喜んでもらいたい子ども達がいてこそのフェルト作品なんだね。

伊藤うん。子ども達でも、親子でも楽しめるといいなって思ってます。

伊藤あとね、フェルトとは別に、今やってるのが、パウダー状にしたパステルを使って指で描くパステルNAGOMIアートなんだ。

長谷川これ、すごく奇麗だよね。ここまで描けるようになるには、どれくらいかかるものなの?

伊藤先生のお手本を見ながら、描き方を教えてもらいながら描くと2時間くらいかな。

長谷川そんなにすぐに描けるようになるものなんだ!

伊藤パステルNAGOMIアートって「指で描いて自己解放しましょう」と、いうのがもともとの目的なので、上手下手とか関係なくて、描くという行為が大切になってくるんだよね。だから、子どもはそのままの感性で描いたり、大人は子どもの気持ちを思い出して描いて、みんな「うきうき」「わくわく」した、嬉しい気持ちになれるアートなの。

長谷川智ちゃんは、自分の得意分野であるアート方面から、子ども達と接していってるんだね。

趣味から仕事にシフトするという事。

伊藤目に入った興味のある事や話題にはすぐに飛びつくし、行動に移しちゃう。それが楽しくて。
それで、2014年は「新しい才能を発掘する」っていうコンセプトの「選抜展6SENSE(シックスセンス)」という展示企画を知って、エントリーしたの。
エントリーした人の中から6人の作家が選ばれて、6店舗のギャラリーが各店舗、選抜された6人の各作家をサポートするっていう。ドラフトとかスター誕生みたいな感じ(笑)
私は、見事6名に選抜されて展示できました!6人の作品が、みんな個性豊かで刺激になったな。

長谷川「6SENSE」は、僕も見に行かせてもらったね!智ちゃんのウエディングベアを連れて帰らせてもらったんだよね。
見た瞬間、2ヶ月後に結婚する2人の事が思い浮かんで、絶対に気に入ってくれると確信があったから、どうしてもプレゼントしたくて「今日、この後会う人にどうしてもこの子を渡したいから、今連れて帰りたい!」って。

伊藤そうそう!まだ会期が結構残っていたから、私も優さんもその場で1時間くらい悩みましたよね。でも、優さんが「やっぱり連れて帰りたい!喜ぶ顔が目に浮かぶから!」って言って、プレゼントされるお相手の方に対する想いが、すごく伝わってきましたし、私も喜んでくださる顔が浮かんできたのでお渡ししました。
その何時間後かに、優さんが「プレゼントしたよ。ありがとう!」って電話をくれて、そのお友達を連れてきてくれたんですよね。その日に!!

長谷川ウエディングベアを渡したら、想像通りむちゃくちゃ喜んでくれて「作家さんに是非会いたい!」って言ってくれて、これはもう会わせるしかないでしょ!って。
その日はずっと在廊してるって言ってたから「今、もうそっちに向かってるから待っててね!」って電話したね!

伊藤ええ!?今から?え?ってなりましたよ(笑)
私の作品を手にして、私自身に会いに来てくださる方が初めてだったので、本当に涙が出るほど嬉しかったです。会ったら話しが弾んで、気がついたら閉店時間をかなり超えてましたよね。
本当に嬉しかったし、楽しい時間でした。作品を通して、また新しいご縁をいただいた事に本当に感謝してます。
そういう事もあったし「6SENSE」の展示をきっかけに、私のフェルト作品を知っていただける方が、さらに増えて「6SENSE」以降、趣味で作っていたフェルト作品が趣味じゃなくなった。仕事として依頼を受けるようになったんです。

長谷川すごいじゃん!智ちゃんにとって、転機になった展示であり、ご縁が繋がって広がるきっかけになったんだね。

伊藤はい。そして、つくる事に対しての意識に大きな影響がありました。「6SENSE」で、私は6店舗のうちTORIDE賞をいただいて、TORIDEさんにサポートしてもらえる事になって、「じゃ、どういうサポートがいい?」って聞かれた時に、改めて「6SENSE」に挑戦していく中で、周りがすごくサポートをしてくれた事とかを思い出し、そういう人の繋がりをいいなと思ったんです。
だから私自身は、経営感覚を持ちながら、自分のフェルト作品だったり、パステルNAGOMIアートというモノで、いろいろと伝えていきたいと思っています。

長谷川ただ喜んでもらいたい、ただ楽しく遊んでほしいっていう気持ちも大切だけれど、仕事として動き出し始めた。それってすごく大きな変化だよね。

アートの感覚をもって仕事が生まれる。

長谷川今後は具体的に、どんな活動をしていく予定なの?

伊藤フェルト作品は、大人向けにブライダルサポートとしてのテディベアだったり、ケーキだったり希望に応じてオーダーを受けて制作していきます。ブライダル以外でも、もちろんお受けします。1点1点手縫いで作っているので、だからこそできるリクエストには応えます!それから、これまで通り、子ども達向けのモノも作ります。
今、フェルトで絵本が作りたくて、ストーリーやどんな見せ方ができるかアイディアを練っているところなんです。

長谷川フェルトの絵本!気になるな。フェルトの絵本でいっぱいの本棚とか、うちの娘に絶対見せたいよ。

伊藤パステルNAGOMIアートは、トワイライトスクールでは、すでに子ども達に体験してもらっているんだけど、それをもっと広げる為に、手始めに出張ワークショップや教室を開く予定。いずれは、自分で場所を構えて長期的にじっくり取り組みます。

長谷川フェルト作品のオーダー制作と、パステルNAGOMIアートの教室がメインって感じだね。

伊藤そうですね。ただ、しっかり仕事として考えるけれど、それだけになってしまうのは私らしくない!やりたい事も作りたいモノもたくさんあるんだよね。今迄みたいに興味のある分野、ジャンルにはどんどんチャレンジしていくよ!

長谷川いろんな人達の感性に届いて、笑顔が増えるのを応援しているよ!